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アメリカでStarbucksが嫌われる訳

Cafe Allegro in Seattle, WA

留学最初の2年をコーヒーのメッカであるSeattleで過ごし、Oregon州EugeneというCollege Townに引っ越してからはあまりに厳しい日々のせいでコーヒーは生活必需品となってしまいました。Portlandもいわゆるインディペンデント系カフェが星のようにある街なので美味しいコーヒーに不自由しないのは有り難いところですが、最近はオフィスで業務用のコーヒーメーカーを使って浴びるように飲んでいます。

そこで今回のトピックはStarbucksです。高校卒業までを過ごした札幌に一軒目がオープンしたのが2003年くらいのことだったと思いますが、そのころはもう常に人でいっぱい、あんなに混んでちゃ行きたくないなあというくらいの人出だったのを覚えています。ちょっと話は脱線しますが今年の3月に一時帰国したとき、こっちでいつもするように自分のタンブラーを持っていってオーダーしたのですが、大学のRecycling Programが作ったステンレス・スチールの手作り感あふれるタンブラーに店員さんたちの好奇の目が集中。ちょっと恥ずかしかったです。

このエントリーのタイトルに「嫌われるStarbucks」と書きましたが、少なくとも今まで住んだSeattle、Portland、Eugeneの3つの街で、Starbuckに良い印象を持っている人はあまり多くありません。それがなぜかと言うと、「どこへいっても何もかもがすべて同じだから」。いわゆるカフェ・ブームを先導した新進企業が、マクドナルドと同じように巨大になりすぎてしまった、というのが理由です。

特にSeattleやPortlandのDowntownはほぼ数ブロックごとにStarbucksが一軒という密集具合。ぼくの働いている会社の半径4ブロック以内だけでも3軒のStarbucksがあります。しかしこういった地区にある店舗は出勤前のビジネスマン・ビジネスウーマンを主なターゲットにしているため、まず潰れるということはありません。ターゲットを絞り込んでいるせいか午後には早いところで6時前後に閉店するところが多く、その思い切りの良さには賛否両論あります。

インディペンデント系カフェに比べれば当然美味しいということもなく、メニューはどこへ行っても同じ。雰囲気も内装もすべて同じ。最近ようやくWi-Fiが無料開放されましたが、Starbucksはここ数年の深刻な客離れから立ち直ることが出来ずにいます。大学にいた頃、友達の多くがStarbucksを訪れる友達の多くがの理由は「他に選択肢がないから」でした。その程度のポジションに墜ちてしまったStarbucks。日本では今どんな立ち位置なのか、気になるところです。

そんなStarbuckのお膝元であるSeattleではここ数年ほど、いろいろと実験的な試みがなされています。ひとつは最近全米でも提供が始まったClover Brewed Coffee。専用のドリップ・マシンを使ってコーヒーを一杯ずつ抽出するというもので、ストックされている数種の豆から1つを指定して注文します。2008年にSeattleの数店舗で提供がはじまり、現在でも全米の60店舗弱でしか導入されていないというレアなメニュー。何度か試してみましたが、感動するほどの味ではありませんでした。

同じく2008年、StarbucksがStarbucksであることをプッシュせずSeattleのCapitol Hillエリアにひっそりオープンしたカフェに15th Ave Coffee & Teaがあります。Capitol HillはSeattleでも特に若者やアーティストが集まる地区で、インディペンデント系カフェもずいぶんな数が営業していますが、そこにStarbucksらしさを捨て、他の美味しいところ取りをしたスタイルで参入したやり方は地元のブロガーを中心にかなり叩かれました。まるっきり違う雰囲気の内装など、なかなか興味深い写真はこちら。今年の秋には三軒目となる”Stealthbucks”が同じCapitol Hillにオープンする予定になっています。この店舗ではワインとビールがサーブされる予定だそうで、ますます高級路線のインディペンデント系カフェのやり方を吸収していこうという姿勢がみられます。

嫌われ者Starbucksが今後どういうふうになっていくのか、正直なところ先はまったく見えません。競合相手であるTully’sにもまったく元気がなく、Seattle’s Best CoffeeはStarbucksに買収されてから鳴かず飛ばず。悪い話を聞かないのはPeet’s Coffee & Teaですが、かといって何か目立ったことがあるわけでもありません。地元密着型カフェにばっかり行っている自分はあんまりこの全米コーヒー競争に肩入れするつもりはないのですが、飽和状態となってしまったビジネスがどんな舵を切るのか、静かに動向を見守りたいと思います。

ところで、もしこのblogを読んでいるみなさんがSeattleに行くチャンスがあれば、Starbucksの原形となったCafe Allegroを訪れることをおすすめします。ここはSeattleでも最も古いカフェのひとつで、ぼくがSeattleにいたころはアパートから近いこともあって毎日のようにここでコーヒーを飲みました。ほんとうに美味しいラテを作ってくれます。30年以上変わらないという隠れ家的な雰囲気と、オープン当時から通い詰めているという怪しげな常連さんたちがたむろする素敵な場所。このエントリーの先頭にある写真もずいぶん前ですがそこで撮ったものです。


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